from Japan

この瞬間は二度と戻らないから

新野尾七奈 モデル

▼Profile

新野尾七奈 NANA SHINNOO

2002年生まれの18歳。「TOKYO GIRLS AUDITION 2017」で雑誌賞を受賞し、モデルデビューを果たす。現在はビューティ誌を中心に、雑誌や広告などさまざまなメディアで活躍中。吉川康雄、美容ライター長田杏奈、写真家の前康輔との共著による6月刊行予定の新著『あなたは美しい。その証拠を今からぼくたちが見せよう』(大和書房刊)の表紙モデルも務める。

モデルエージェント:ホリデーマネージメント所属

Instagram:@nanagirl7

憧れて

新野尾七奈 一瞬見ただけで強烈な印象を残せるモデルになりたくて、15歳のときにオーディションを受けました。今はモデルの仕事がとにかく楽しくて、撮影が大好き!

吉川康雄 ピュアーしか感じないけど、それが消えていかないようにね……。

新野尾 ピュアーってなんだろう?

吉川 じゃあ自分のピュアーってなんだと思う?

新野尾 ハートかな?

 

ハートだけは忘れずにいたい

新野尾 優しさ、人を思いやる気持ちとか、そういうのがないとダメだと思っていて、日常生活でハートを持つようにしています。

自分の意思、気合いとハートの強さは「誰にも負けない!」つもり(笑)。

オーディションも、それがあったから突破できたと思う。

吉川 初めて一緒に仕事した時に、17歳の新野尾さんが一人で来てスタジオ中に響く大きな声で「おはようございます! 新野尾七奈です」って深々とお辞儀をして挨拶したのがすごい印象的で……。子供の芸能人みたいだったなあ。

新野尾 一人でスタジオに入った方が気分がすごく盛りあがりやすいから好きなんです。それに挨拶はちゃんとしないとって思っているし。

吉川 撮影始めたら、写真に写る何か強いのを持っていて、またびっくり。

綺麗でも、それを持っていない人はいっぱいいるよ。でも、それさえ持っていたら、どんなメイクでも洋服着ても強いんだよね。

新野尾 なんだろう。やっぱりハートかな。

吉川 なんだろう……、でも持ってるんだから、なんでもいいんだよ。

新野尾 最終的には“なんでもいい”か……(笑)。

 

変化が当たり前の時期だから?

新野尾 変わっていく年頃だねって言われるけどけど、自分じゃそういう変化って何も感じない。

どうしてだろう?

 

自分次第でどうにでもなる

新野尾 一時期はどこにも属さずモデル活動をしていました。

たとえ一人でも自分次第だから自分でなんとかすればいいや、と。

大変なこともあるけど、自由にやっている感がすごく好きだった。

自分が幸せかどうかが大切なんだと思う。

吉川 僕も一人でやってるけど、いろいろ大変だよね。

新野尾 仕事のメールの返信をするのも、請求書を作るのも、全部自分でやっていたんです。

こう見えて(!?)メールの文面も丁寧に書くし、きっちりやるタイプなので、仕事先の方に「あれは七奈ちゃんが書いてるの!?」と驚かれたことも。

いずれは海外に出たいな

新野尾 英語を話せるようになりたい! いろいろな国の人と話したいと思っていて……。

吉川 今のインターネットなら、日本にいても世界中の人と出会えるしね。

新野尾 でもやっぱり自分の知らない色んなものを実際に見て経験してみたいから、いつか仕事やプライベートで、なんて思っています。留学だってできるかもしれないし。

NYに行くことがあったら、吉川さんを訪ねてみるつもり(笑)。

人との距離感にひと工夫

新野尾 友達はそんなに多くないかも。合わないと思う人とは無理しないで距離を調節しています。いろんな人がいるけど、わたしと似ている人が集まってくるかな。

モデルの仕事をしていると、色々な事を言われることも多いけれど、逆に「なるほど、この人はこうなんだな」って観察してしまう。

新野尾 最近思うのは、信頼できる人がいればいいかなって。

愛のある人と仕事を一緒にやっていけたらいいなあ。

 

自分との付き合い方

新野尾 体を動かすのは大好き。

3歳から始めたモダンバレエを今も続けていて、それ以外に一人の時間ができるとジムにも通っています。

汗をかくと嫌な気持ちも全部流されて気持ちがいいから。

新野尾 でもすごくお腹も空く。食べないとプチンってエネルギーが切れちゃうんです。

仕事上、太れないけれど、美味しいものは食べたいし。だから体を動かすこととちゃんと食べることはいいサイクル。

疲れた時は一日の途中でも無理しないで1時間半くらいお昼寝します。

じゃないと集中できない。

夜は本当は携帯を見ない方が眠れるけど、仕事で見ないといけない時もあって。眠れなくなった夜は無理に寝ようなんて思わない。頑張ってもかえってストレスがたまるから。

 

肌荒れしたときはパプリカを投入!?

新野尾 まだ18歳なので、ニキビもできます。そんな時はパプリカを食べます。赤パプリカにはビタミンCが多く含まれているそうで、皮脂分泌を抑え、ニキビケアに効果的と聞いたので。

あとは寝る前にパナソニックの「スチーマー ナノケア」で肌にうるおいを補給したり、シャネルの「アリュールボディ エマルジョン」や花王「ジャーゲンズ ブリリアンス ハローラブリー」のボディローション、エテュセの「リップエッセンスaa」(2020年3月で販売終了)などでしっかり保湿をしています。

チャームを発見

吉川 まぶたの毛細血管が透けて見えているんだね。

新野尾 皮膚が薄いから。みんなに“すごいね”ってよく言われるんですけど、あまり気にしてないです。

吉川 ネガティブな意味じゃないよ。逆に綺麗だなって思って。

 

海を見るのがマイブーム

新野尾 友達と海に行くのが好き。暗くなると星が見えるし、海を眺めていると地球が丸いのがわかって、それがイイ!  めっちゃブームです。

 

人はそれぞれ違うから

新野尾 友達から相談されたとき、自分が思っていることの全ては言わないようにしているかな。

人それぞれ考えは違うし、自分では意図していなくてもその人に対しての批判になったら嫌だから。

相手の考えを尊重しつつ、自分の意見を話したり、相手がうまく受け止められるような言い方を工夫したりしています。

でも、お母さんとは本音で話すかな。

 

全力で笑わせに行きます!

新野尾 顔立ちがこんな感じなので、クールに見られることが多いけれど、周りを笑わせたいタイプなんです。

モノマネもやるし、友達とかも目が出そうになるほど笑わせたい。

でも笑わない時は“なんで??”ってなるから、同じことを言いすぎるせいか、友達には「つまんねー」って逆によくつっこまれちゃいます……。

 

悔いのない人生を生きたい

新野尾 親や友達と喧嘩しても、いつ会えなくなるかわからないし、いなくなっちゃうかもしれない……。

そう思うと後悔したくないから、すぐに謝っちゃう(笑)。

今のこの瞬間は二度と戻らないから、目の前の時間をひたすら懸命に大切に生きるのがモットーなんです。

 

Photos / Interview :  Yasuo Yoshikawa

Text : Tomomi Suzuki

取材を終えて

After the interview

新野尾さんと知り合ったのはここ1、2年くらい。

子供っぽい。

ピュア。

撮影になるとドキッとさせられます。

大人と子供が入り混じった、いわばピュアーな大人。マジカルを持っています。

そういう時期って言ったらそれまで。

本当は大人になってもいろんなことにびっくりしていけたら素敵だなって

僕個人はいつも思っています。

一生懸命話を聞こうとするのは、もっと先に進みたいからなんだろうけど、

そんな新野尾さんのアティチュードを見ていると僕自身の勉強になってしまいます。

 

最初に年齢を聞いていたのに、

後からどこかの時点で、新野尾さんが僕の娘と同い年だと気がつきました。

そしてちょっと重なって……。

十代っていろいろ大変だけど最強でもあるなって思うから

その良さを消さないでいて欲しいなって思います。

 

吉川康雄