from Japan

肌に手をかけることで、コンプレックスも解消!

H(仮名) 中学校教諭

▼Profile

H(仮名)

1985年熊本県生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業ののち、東京で英語の教員として働く。都内の中学校で英語を指導。

きれいな肌作りにファンデーションって必要?

吉川康雄 はじめまして。

中学校の英語の先生とお聞きしましたが、普段、仕事中にはメイクされているのですか?

H 日焼け止めにリップとアイシャドウ、眉毛という感じです。

ファンデーションは、落とすとき肌に負担がかかるような気がするので最近は塗らなくなりました。

吉川 ファンデーション以外はほぼフルメイクなんですね。

肌きれいだから……。そういう人はファンデーションは塗らないでメイクする、というのが僕も一番きれいだと思います。素肌の上にメイクするイメージで。そんなメイク法はどうやって覚えたんですか?

H ファンデーションを塗っても崩れたりするのと、私がメイクしていると、これでも濃いみたいで生徒たちがからかってくるんです(笑)。

吉川 中学生の女の子って、すごくメイクに興味がありますもんね。

でもだいたい、ファンデーションを塗ると、若い娘たちでさえおばちゃんみたいになっちゃうことがある(笑)。僕の娘もそうでした。

ファンデーションて、どんな年代の人が塗っても下手だとおばちゃんみたいになるんですよ。

H すごい技術が必要なんでしょうね。

吉川 いや、そういうことでもないんですけど……。

ただ塗り過ぎる人が多いから、厚化粧に見えちゃうとね……。

日本女性と外国の女性は何が違うかというと、肌トラブルがない外国の女性はファンデーションを塗らないんです。彼女たちにしてみれば、肌がきれいなのにファンデーションを塗る意味がわからない。それで、ファンデなしでマスカラを塗ったり頬紅をつけたりというメイクをするんです。ちょうどHさんみたいにね。

H 日本だと、メイクといえばファンデーションから、みたいな考えがありますよね。

吉川 そういうふうに化粧品会社も若い女性に教えますしね。

若くてせっかく肌がきれいなのに、ファンデーションを塗ってしまうから、素肌よりもファンデーションの肌のほうがきれいなんだって思ってしまう。

H 確かに! ファンデーションを塗っていないと、化粧品屋さんとかで時々肩身が狭い思いをする時があります。

吉川 ファンデーションを塗るのが当たり前になると、自分の肌が一番美しいという意識が消えてしまうんですよ。そうなると外に出るときに素肌がきれいでもファンデーション塗らなきゃって普通に思っちゃう。でも外国の人たちは、素肌がいちばんきれいだと思っているから、肌がきれいなら素肌でいる。そして、補正しなきゃって感じ始めた人がファンデーションを使うことが多いんじゃないかな。

H 以前はファンデーションを使っていたんですが、使わないほうが肌の調子が良くなる気がします。

吉川 ファンデーションによってはそういうこともあるかもしれませんね。どちらにしても、できるだけ少なく使ったほうが若々しくも見えると思います。しかもHさんは、デコルテと顔の肌色が一緒でつながっているからすごく自然で綺麗なんですよ。なかなかどっちかが日に焼けて同じにならないんですけどね。相当がんばって紫外線ケアをされているのかな。

H 飲む日焼け止めみたいなサプリがあって、それがめちゃくちゃ効くんです。運動会が5月にあるんですけど、練習のためにその前の2週間は毎日外にいるんです。たったの2週間で今までのお手入れがゼロになるくらい肌が傷むので、サプリが欠かせないです。

吉川 2週間毎日外って、大変なことですね(笑)。

コンプレックスだった一重まぶた

H 今はあまり気にしなくなりましたが、一重まぶたががいやで……。

吉川 僕もある仕事で読者の悩みを募集したんですけど、一重コンプレックスは根深いですね。雑誌や化粧品会社が出すメッセージが“二重に見せるには?”みたいな感じで、“そうやったら可愛い!”みたいに言っている限り、二重以外の人はコンプレックスを持ち続けてしまいますよね。

H ものすごい劣等感で……。雑誌見ても、一重のアイメイク法は載っていないし。二重と一重って、そんなに違うのかなって。

吉川 違わないですよ。それぞれ可愛い。

人間は生まれたときは何の劣等感もないんです。みんな“自分のことが好き”から始まる。

でも一個一個、誰かに否定されるうちに、自分でも勝手にバツつけていく癖ができていて、それで悩んでしまう。

H 私の場合は肌のケアをしっかりするようになってから、一重があまり気にならなくなりました。目を見るより肌を見るようになったのかな。

 

疲れたときはリップを塗って気分転換!

吉川 学校の先生をされていると、メイクのことを気にしている暇もないのでは?

H お昼休みもないんです。給食を一緒に食べて、次の授業の用意をして。いろいろ子供と戦って、疲れてメイクまで崩れていると「もうイヤだ〜!」と思ったり(笑) 。16時頃ようやくゆっくりできるので、その時にトイレでサッとリップを塗る時間は、なんとなくリラックスできるかな。めちゃくちゃ疲れていても、リップを塗ると少し落ち着きます。

吉川 いいですね。そういう時間。子供たちは先生がメイクしていると何か言ってきますか?

H アイシャドウの色がどうだとか、子供たち、すっごくチェックしてきます。女の子だけじゃなく、男の子もおもしろがって言ってきたり。

吉川 いいコミニケーションツールになってるんですね。

H 子供に対する見本だから、きれいにして接したほうがいいなって自分では思っています。

吉川 中学生っていったらいろんなコンプレックスを抱えている年頃だから、先生が女性として素敵だなって思えることはすごく大切な感じがします。

自分を大切にすること

H 美容に気を使っていると、周りから「モテたいの?」みたいに言われるときがあって……。

吉川 「モテたいっていけないの?」と思いますよね。それは人間の本能のような気がするし、きれいになりたいという気持ちも湧き出て、自分を大切にするという気づきにも繋がったり。

H そう思います。きれいになりたいっていう気持ちは、みんな持っていていいんじゃないかと。でも、持っていると恥ずかしい感じなんですかね。

吉川 思春期はきっと。

H 大人でも、そういうのを気にしている人も多いですよね。

吉川 それって、照れなのかな。でも年を重ねていくと、いろんなことがあるから、自分を上げていくいろんな気持ちは大切にしていかないとね。僕は自分のことは褒められるだけ褒めているかな。

H いま自分に自信を持っている子は少なくて、でもそれが悲しいことではなくて、自信を持つのが恥ずかしいみたいな風潮があります。学校で自尊心をはかる授業をやったことがあるんですが、「これは自分に対して自信を持っているかがわかるんだよ」って話たら、「でも自信があるってナルシストじゃないですか」って、男の子も女の子も言うんです。私のイメージでは、「俺ってかっこいいだろ」「私って可愛いでしょ」って外にいう必要はないかもしれないけど、自分の心で満足するぐらいの気持ち、肯定する気持ちは必要だと思っていて。

吉川 エゴイズムやナルシズムを簡単に“イヤだな”なんていうんじゃなくって、もっとちゃんと考えてみるのもいいよね。程よいナルシズムって、自分を大切にすることとすごくつながると思うし。自分が可愛いと思われたい、きれいだと思われたい、素敵になりたい……、それって悪いことじゃないと思う。ナルシズムの何がいけないんだろうなって。

H 自分を大切にすることや、自分で解決できたり、楽しめたり……。そういうふうにある程度自分の世界を持てないと、人のせいにしたり、求めすぎたりしますよね。そうすると子供も大人も大変なことになってしまう。

吉川 大切にするって自立するってことでもあるから大事なことだと思います。

H 自分のことを大切にするとか、肌に気を使っていたりすると、自分のことばかり気にしている人と思われがちですけど、そうではなく、自分を満足するぐらいケアをすれば、人にもケアする余裕が出てくるって思うんです。

 

乾燥ケアとUV対策を万全に

吉川 先生をされていると、勉強を教えるだけではなくて、生き方とか色々な相談を受けると思いますが。

H そうですね。色々あります。

吉川 自分の中でも結論が出ない悩みに対しては、なんて言ってあげるんですか?

H できることは限られてはいますけど、「あなたは大切な生徒です」っていうことを伝える以外ないですね。それから、できる限り話を聞く。解決はできないけれど、とりあえず話は聞きます。

吉川 みんなそれぞれ問題を抱えているなかで、自分だけが特別な悩みを持っているっていう孤立感もあるかもしれないけど、人間だから似たように悩んでいる人もいるよって言ってあげたりしてそれに気づいたらほっとするんじゃないかな。

H そう思います。

吉川 「先生が悩みを解決してあげる」みたいな上からじゃなく「先生もトイレに行って、口紅を塗るだけで気分がアップするのよ」みたいな同じレベルな感じって僕は好きです。自分を大切にするHさんの行為が生徒に伝わるといいですね。

H 私が自分の肌を気にして大切にしているっていうのは、ちょっと違うって思う方もいるかもしれないんですが、こうしないと落ち着かないし、誰にも迷惑かけてないから。

吉川 人はそれぞれって他の人のことを思たらいいんですけどね。

そんなHさんが愛用されているコスメって興味あります。

H 乾燥肌なので、長年、乳液は欠かさず使っています。とくにアルビオンの乳液は肌が柔らかくなるのでとても好きです。テクスチャーがこっくりしているので、朝これをつけると、1日中肌が乾かない安心感をもらえる感じがして、毎朝欠かさず使っています。春夏はエクサージュ ホワイトで。乾燥してくる冬は、こっくり濃厚なエクシアのアンベアージュを使っています。

左からアルビオン エクサージュホワイト ホワイトライズミルクIII、アルビオン  エクシア アンベアージュミルク、
ルミエ ラブ

ルミエ ラブは飲む日焼け止めサプリです。美容家の石井美保さんにピーリングをしていただいているのですが、運動会の練習で日焼けしてシミができた時に相談したら、石井さんにこれを勧めていただき飲み始めました。通常は1日2粒なのですが、2カ月くらい朝2粒、夜2粒と多めに飲んだらシミがかなり薄くなっていきました。日焼けするとすぐにシミができるタイプなので、それを防いでくれるこのサプリは、なくてはならない必需品です。

 

Photos /make up/ Interview :  Yasuo Yoshikawa

Text : Tomomi Suzuki

取材を終えて

After the interview

大人の女性の悩みも深いけど、十代の子供たちの悩みもいろいろあって本当に大変そうな子供たちを僕もたくさん見てきました。そんな子供たちに“教えてあげよう”とか、“助けてあげよう”とかいう態度ってなかなか伝わらないってわかったし、ただ愛を持って一緒にいてあげるっていうことが大切なんだなって感じます。

子供たちは大人が考える以上に僕たちを見て考えていますもんね。

Hさんと一緒にいて感じる優しさや居心地の良さはきっと子供たちも感じているんだろうなって思いながらお話ししてしまいました。

 

吉川康雄